中国のおもしろ情報など、当社現地駐在員からの生の情報を毎月お届けしてまいります。
{ 2024年 6月のトピックス }
1.中国にんにく産地情報(6月上旬)と2024年産新物価格動向
2.中国時事情報(端午節(たんごせつ)について)
1. 中国にんにく産地圃場情報(6月上旬)と2024年産新物価格動向
中国山東省のにんにくの圃場(弊社契約圃場)は、
にんにくの芽(花茎)の収穫時期が10日ほど遅れたため、
にんにくの収穫も10日ほど遅くなりました。
5月後半の天候は、適度な高温状態が続き、
雨も降らず良い天気🌞でした。
なので、気温の変化によるにんにくの生育は順調!
収獲も殆ど終わり、圃場ではにんにくの乾燥を行っている最中です!
👇第一圃場
👇第二圃場
※圃場によりスケジュールが若干異なります。
❖ 2024年産新物 中国産にんにくの価格動向 ❖
6月3日配信の「2024年度新物 中国産にんにく価格動向Ⅱ」でもお伝えした通り、
一般的には、6月末には新物価格の数字が市場に流れてきますが、
今年は、昨年より10日~15日程度遅くなる見通しです。
価格動向は、
①収穫:昨年並み或いは、若干ですが下回るレベル
②投機筋:今年は沈滞する中国景気の影響から現時点においてはその動きがみられない
③投機筋の買い付けが無い事から、にんにく生産農家は現金化をするために、 早くからにんにく生産者に若干安くとも売ってお金に換えている傾向が顕著
以上のことから、原料価格単体として、昨年比価格より若干の下落が予想されます。
一方で、にんにく生産者は、
工場作業員の賃金上昇、海上運賃の変動等でのコスト増が昨年より顕著である事から、
原料費が下がっても最終出荷金額は「昨年とあまり変わりないのでは」と、
予想されるとの情報が多く聞かれます。
また、日本国内での価格を考えると、
①昨年の価格交渉の時期と比べ、円安が約10円強進んでいること
②国内の配送費が、少なくとも1割は上がっていること
などを考えると、円安の影響部分は、
最終的な国内価格の値上げに繋がるものと思われます。
2.中国 6月時事情報 (端午節(たんごせつ)について)
中国四大伝統節句※の一つ「端午節(たんごせつ)」。
端午節は旧暦五月五日(2024年は6月10日)です。
※中国の四大伝統節句(春節、清明節、端午節、中秋節)
中国ではこの時期に薬草を摘み健康を祈願する習慣がありました。
中でもよもぎや菖蒲は邪気を払う力があるとされ、
菖蒲酒を作って飲んだり、
よもぎで人形を作って飾ったりなどしていました。
もともとの由来は、中国戦国時代の楚の政治家で詩人の
「屈原(くつげん):紀元前340年~278年)」が
泰の張儀の謀略を見抜き、踊らされようとする懐王を
必死で説得したものの受け入れられず、
楚の将来に絶望して紀元前278年五月五日、
汨羅江(べきらこう)に身を投げて亡くなりました。
屈原の殉国を聞いて悲しんだ人々は、
入水した屈原を救出しようと、先を競って舟を出し
救いに追いかけましたが失敗し、
仕方なく、屈原の無念を鎮めるため(供養のため)、
ちまきを川に投げ込んで屈原の身体が魚に食べられないようにと、
大きな音を立てて魚を追い払ったり、
雄黄酒(ゆうおうしゅ)を川に注ぎ、悪竜を追いたて、
屈原の遺体を守ろうとしました。
以来、端午節にちまきを食べたり、竜舟を競ったり、雄黄酒を飲んだり、
香り袋を付けたり、よもぎを掛けたりするのが
人々の屈原を偲び尊敬を表す習わしとなったという説があります。